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『ワシントンコンセンサス(前編)①』 三橋貴明 AJER2012.3.6(3)
『ワシントンコンセンサス(前編)②』 三橋貴明 AJER2012.3.6(4)
チャンネルAJER更新しました!今回はワシントンコンセンサスという「怖い話」
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【大石久和先生と 3月18日 311 震災チャリティーセミナー「日本経済の真実はこうだ! 復興計画を読み解く 」にて 】
【衆議院議員 竹本直一先生と 3月19日 関西21フォーラム」第1回 政経勉強会にて】
半年以上もの期間をかけ、企画を練り上げ、執筆した大作「コレキヨの恋文 -新米女性首相が高橋是清に国民経済を学んだら- 」( )が一週間後に発売になります。
いやあ、感無量です。何しろ、本作品には小学館の編集さんが二人「べったり」とつき、さらに執筆協力をお願いしたさかき漣様、超絶的に素晴らしい表紙を書いてくださった鈴木康士様、三橋のデータや歴史的な小ネタを全てチェックしなければならず、御苦労された校正様など、普通のビジネス書の数倍の人工がかかっています。
本作品は、小学館編集様とのこんな感じの会話でスタートいたしました。
外国人の肥満
「三橋さん、次は小説書いてくださいよ。●しドラみたいなの」
「も●ドラですか・・・、唐突ですね」
「もし●ラは高校野球の女子『マネージャ』と、ドラッカーのマネジメントをひっかけたところが、見事でしたね。つまり、アイデアの勝利だったわけです。同じような、アイデア、何かないですか?」
「あの~、そんなもしド●みたいな凄いアイデアが、そう簡単にあるわけ・・・・・・ん?」
「ん?」
「あ。ある」
「ええっ! ある!? い、いや、ないでしょう、そんな簡単に・・・」
「いやいや、あります、あります。●しドラの『マネージャ』クラスのアイデアが」
「本当かなあ・・・」
「●●と○○が、実は●○で、○○の●●が○○に○○とか。(以下、延々と○○が続く)」
「凄い・・・。何でそんなことになっているんでしょう」
「それは分かりませんが、凄いでしょ。・・・あ」
「何ですか?」
「わたし、このアイデア、先日I氏(政治家であると同時に、作家でもある)に喋っちゃいました」
「すぐ書いてください!」
高橋是清は極めて興味深い人物で、評価する人(というか、その人が属する組織)により、人物像がまるで変わってきます。
日本銀行は、高橋是清について「国債買取の道を開き、その後の高インフレの引き金を引いた人物」として、敵視ししています。ちなみに、是清は確かに日銀の国債買取に踏み切りましたが、状況を見ながらその国債を市中に売却させています。さらに、インフレ率がプラスに転じると、国債買取を停止し、国債発行も縮小。緊縮財政に乗り出しました。結果的に、是清が存命の間に「高インフレ」などという事態にはなりませんでした(それどころか、デフレが問題だったので)。
日本銀行の是清評は、根本的に間違っています。特に、晩年の是清は、インフレ率を抑制するために緊縮財政に乗り出し、軍部と衝突を繰り返しました。むしろ、日本銀行的には英雄視するべき人物だと思うのですが。
重量損失ウィンストンセーラム
英雄視と言えば、財務省は是清を英雄視しています。とはいえ、それは単に、晩年の是清が、
「財政均衡を実現するため、軍事費拡大を主張する陸海軍との衝突を繰り返し、最期は凶弾に倒れた(226事件)」
ためです。すなわち、財務省にとって是清は「財政均衡主義の英雄」なのです。これでは日銀同様に、是清の本質的な評価をしているとは言えません。
是清の本質が何かといえば、ずばり、
「デフレ期にはデフレ対策(国債発行、国債買取、財政出動)を実施し、インフレ懸念が出てくるとインフレ対策(国債縮減、増税、政府支出削減)を実施した」
ことなのです。すなわち、「環境に応じて、対策を変えた」代表的な日本の政治家こそが、高橋是清というわけです。
しかも、高橋是清が上記の政策を実施するに際し、必ず「総選挙」を経ています。是清は総選挙の勝利という「民意」を武器に、「環境に応じた政策」を実施したわけです。
ところが、日教組などの自虐史観に染まった人たちは、「戦前の日本は民主主義国ではなかった!」などと嘘八百を吹聴しています。冗談云ってはいけません。戦前の日本は、現在よりも激しく政権が交代するほどの民主主義国だったのです。無論、野党も存在し、与党から野党への「政権交代」も普通のことでした。
(明日に続く)
さて、ギリシャがついにデフォルトしました。
"私の痛みを隠すためのユーモア"
『ギリシャ債CDS決済:売り手負担は25億ドルに、入札最終結果
ギリシャ国債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の売り手はCDSの決済で、約25億ドル(約2100億円)の負担を抱えることになる。
ギリシャの債務再編が信用事由となり同国債CDSの決済が必要になったことを受け、ディーラーらは19日に入札を実施、ギリシャ債の価値を額面の21.5%と最終決定した。管理会社のマークイット・グループとクレディテックス・グループが発表した。入札結果は市場で取引されていたギリシャ債の価格に沿ったものとなった。
ギリシャ債保有者は損失が生じる債務交換の受け入れを強いられ、CDSが決済されることになった。ソブリン債の債務不履行に対する保険としてCDSが有効かどうかの憶測は2年余り続いたが、この入札で結論が出た。欧州当局者は危機悪化につながることを警戒し、CDS決済の回避を模索していた。 (後略)』
なぜか「デフォルト(債務不履行)」ではなく「信用事由」などと呼ばれていますが、ギリシャのCDSが決済され、額面価格の21.5%と評価されました。国債の価値が八割減というわけで、さすがにこれは正しい意味における「財政破綻」と呼んでも不都合はないでしょう。
ギリシャは、本日、3月の国債償還を実施しなければなりません。さすがに、本日の償還は乗り越えることが出来ると思います。
問題は、政治です。すでに、ギリシャ問題の焦点は「4月の総選挙」に移っています。
ギリシャの最大与党である全ギリシャ社会主義運動は、パパンドレウ前首相が党首を辞任し、後任にベニゼロス財務相を選出しました。さすがに、パパンドレウ党首で総選挙は戦えないという判断でしょう。
現在の予想では、連立を組んでいる全ギリシャ社会主義運動と、新民主主義党の二党で過半数を何とか確保できるのでは?という情勢です。それにしても、国民の怒りの根深さを考えると、普通に両党が連立を組み、緊縮財政路線を突っ走る、といった分かりやすいオチにはなりそうにありません(予想ですが)。
ちなみに、上記の「コレキヨの恋文 -新米女性首相が高橋是清に国民経済を学んだら- 」の世界では、ギリシャはデフォルト後にユーロを離脱し、独仏も「金融政策の自由を取り戻す」という局面に至っています。
明日は、本書を「今」執筆した目的について書き記したいと思います。
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積極財政による日本経済復活を目指して活動をしているボランティアグループです。
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
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